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家田足穂のエキサイト・ブログ

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2015年 04月 04日

復活の主日 復活の聖なる徹夜祭 (2017_4_16)

[ 主 キリストの復活  「わたしは復活し、あなたと共にいる」]


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グレコ 《キリストの復活》

この絵のようなキリストの復活の姿は、聖書には記述されていません。これは画家の想像によるものです。しかし、復活の栄光に輝くようすは、このような輝かしいものであったに違いありません。いや、もっと神秘的な想像もできない輝きであることでしょう。


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2017年4月16日の日曜日は、カトリック教会では、復活の主日です。つまりイースター・復活祭です。
教会では、土曜日の夜から復活の聖なる徹夜祭がおこなわれ、翌日曜日に復活の主日を迎えます。


[ 復活の聖なる徹夜祭 ]

典礼の儀式では、第一部 光の祭儀で、司祭がΑとΩ(アルファとオメガ=初めと終り)の徴のついた復活のローソクを捧げながら「キリストの光!」を三回唱えながら行列を行います。つづいて、荘厳な「復活賛歌」を歌いあげます。

第二部 ミサのことばの典礼は、第一朗読から第七朗読まで創世記、出エジプト記、イザヤの預言、バルクの預言、エゼキエルの預言などが朗読され、あいだに答唱詩編が歌われます。つづいて、使徒書の朗読と聖書朗読がおこなわれます。

第三部 洗礼式(古代から復活祭のときによく洗礼式が行われました)。

第四部 ミサのもっとも中心的部分である感謝の典礼が行われます。感謝の典礼が始まるときの叙唱では、盛大につぎのように唱えます。

「聖なる父よ、過ぎ越の小羊キリストが捧げられたこの時、感謝と喜びに満ち溢れてあなたを讃えます。キリストは死からの復活によって罪を打ち破り、倒れていた世界を立て直し、新しい命をわたしたちにお与えになりました。全世界は復活の喜びに満ち、すべての天使はあなたの栄光を讃え終わりなく歌います」。

これにつづいてミサは、聖変化と聖体拝領がおこなわれ、感謝と喜びのうちにおわります。ミサの終りは「行きましょう。主の平和のうちに!」これに答えて「神に感謝!」です。



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ジョット  《復活のキリスト マグダラのマリアに現われる》  ヨハネ福音書の記述による

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フラ・アンジェリコ 《ノリメ・タンゲレ (わたしに触れるな!)》  ヨハネ福音書による


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                  [ キリストの受難と十字架の死と復活について ]



ヨハネ福音書が伝えている「ニコデモとの対話」のなかで、イエスは「神は独り子をお与えになるほど、この世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びることなく、永遠の命をえるためである」と言っています。

この世界について、神は始めから救いの計画をもっていました。世界と人間が創造され、アダムとエヴァが原罪を犯し、人類が罪の暗闇に苦しんでいるとき、メシアを送って人類を救う計画のはじめとして、神の子イエスをマリアに懐胎させ(受胎告知)、受肉の神秘によって神の子を人間として世に送り出しました。成長したイエスは奇跡を行うと共に福音を宣教して、人々に神の国の永遠の命の何ものにもかえることのできない価値あるものとして教えました。

いよいよ時が来て、最後の晩餐のあとイエスの受難と十字架の死のときが来ました。神の子イエスが、救い主キリストとして自分のすべてを父である神に犠牲として捧げ、人類の罪をあがなう「救いの業」十字架の受難と死を成し遂げました。そして墓に葬られて三日の後、イエスは復活したのです。イエスの復活は、キリスト(救い主)が、真の神の子であったことを鮮明にする出来事でした。そして「イエスの十字架の死と復活」は、「神の栄光」の現れであるといわれます。

イエスの十字架の死と復活は、父である神の救いの計画が達成されたこと、すなわち「神の栄光」を示しています。「神の栄光」とは、「神の救いのわざ」の素晴らしさが輝きでることです。よりやさしい言葉でいえば、神の輝く「喜び」です。

その喜びは、救われた者の「喜び」となります。そして、その喜びは神の国における《永遠の命》です。永遠の命の喜びは、神と完全に「一つになる」歓び、至福の喜びのほかはありません。

それはヘブライ語のことばでいうと《シャローム!》(神の平和・平安)です。ついでにいうと、サンスクリット語の《ニルヴァーナ》《シャンティ》(涅槃・寂静)です。これをやさしい言葉でいうと「平安・平和」ということになります。《平和・平安》は、人類共通の最高に大切なものであることが分ります。

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レンブラント 《エマオのキリスト》  復活ごイエスが二人の弟子に会う出来事



イエスが復活した同じ日に二人の弟子が、エルサレムから離れたエマオに向かって歩きながら、これまでの出来事について心配しながら話し合っていました。一人の旅人がちかづいてきていっしょに歩き始めました。

心配していることを聞いたその人は、「メシアは、必ずこのような苦しみをうけて後、その栄光に入るはずではなかったか」と言いました。そして、モーセから始めて、すべての預言者が、メシアについて聖書全体にわたって書いていることを、二人に説明しました。

やがて、彼らはめざす村にちかづいたので、泊まるようにすすめました。食卓に着いたとき、旅の人はパンを取り、賛美をささげて、二人の弟子に与えました。このとき弟子の目には、イエスということがはっきりと分りました。気が付いたときイエスの姿は消えていました(ルカ福音書24・13−35)。




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by francesco1hen | 2015-04-04 23:02


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