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家田足穂のエキサイト・ブログ

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2017年 08月 15日

「人を裁いてはならない」と「人のあやまちを赦せ」  聖書の言葉シリーズ(8)            

「姦通の女」の記述を読むとき、わたしたちはルカによる福音書の「人を裁いてはならない」というイエスの「裁いてはならない。そうすれば、あなたがたも裁かれない。人を罪びとに定めてはならない。赦しなさい。そうすれば、あなたがたも赦される」(6章37節)という言葉を思い出します。

これと同時に想い起こされるのは、マタイによる福音書18章21-35節の「人のあやまちを赦せ」という記述です。そのとき弟子のペトロがイエスのところに来て、「主よ、兄弟がわたしに罪を犯した場合、何度赦さなければなりませんか。七回までですか」と言いました。イエスはこれに答えて、「あなたに言っておく。七回どころか、七の七十倍までである」と。・・・・そして、最後に「わたしの天の父も、もしあなたたちの一人が、自分の兄弟を心から赦さないならば、あなたたちと同じようになさるであろう」と結びました。

イエスは、赦すことは、恵みに充ち憐れみ深い神の御心であると諭し、同時に、人も他の人の過ちを赦すべきことを強く教えています。
      
イエスは、 姦通の罪を犯した女を裁かず、罪に定めませんでした。イエスに赦されて救われた女は、深い喜びを心に抱きながら、新しい人生を送ったに違いありません。


7の70倍は、490です。この数にちなんだ珍しいものがあります。カトリック藤沢教会の祭壇背後には、7の70倍までも「赦しなさい」という意味深い490の「木片モザイク」の装飾がほどこされています。

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         カトリック藤沢教会の珍しい八角形の聖堂



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救い主イエスに赦された例はたくさんあります。ゴルゴタの丘で、イエスの左右に磔にされた犯罪人の回心の例が有名です。

十字架にかけられた犯罪人の一人が、冒涜の言葉を吐いて、「お前はメシアではないか。自分とおれたちを救ってみろ」と叫びました。すると、もう一人の犯罪人がこれをたしなめて、「お前は同じ刑罰を受けていながら、まだ神を恐れないのか。われわれは自分のやったことの報いを受けるのだから当たり前だが、この方は何も悪いことをなさっていないのだ」と言い、「イエスさま、あなたが神の国に行かれたときには、どうかわたしを思い出してください」と願いました。イエスは、「あなたによく言っておく、今日、あなたはわたしとともに楽園にいるであろう」と告げました。

極悪の犯罪人も悔い改めることによって罪を赦され、神の国(楽園)に招かれたのです。この赦しは、イエスによる赦しのすばらしい結末といえましょう。この犯罪人は、最高の喜びの栄光「神の国」のうちに迎えられたのです。

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             ルーベンス  ゴルゴタの丘のイエスと犯罪人










by francesco1hen | 2017-08-15 22:32


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