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家田足穂のエキサイト・ブログ

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2011年 08月 09日

(3)一遍の念仏「六字名号」は救いの喜びの挨拶

六字名号とは「南無阿弥陀仏」の念仏のことです。

「遊行聖」一遍とその同行時衆は、寺などを構え一つの所に止まって居住することもなく、全国各地を遊行しながら「南無阿弥陀佛 決定往生六十万人」と版木で印刷された念仏札を出合う人々に配り歩きました。

出合う人々に念仏を唱えることの大切さを伝えたのでした。だから「南無阿弥陀仏」という念仏の言葉は、一遍たちの挨拶のようなものでした。

この念仏を唱えると、現世に生きとし生けるものすべてが、六字名号の徳に照らされてその身は阿弥陀仏に包み込まれて同一のものとなり、極楽浄土に往生することができる。「南無阿弥陀仏」と念仏して、この念仏札を手にした者が必ず極楽往生できるという確信は、人々にこの上ない喜びを与えたに違いありません。

やがて「踊り念仏」が都や地方の都市、村落を問わず広がるようになると、あらゆる階層の人々は、多数の時衆僧尼が和讃を唱え、鉦を打ち鳴らしながら輪になって踊る「踊り念仏」に歓喜法悦の救いを味わうようになりました。念仏踊りの熱狂の中で多くの人々は浄土往生の法悦にひたり、救われた歓びに包まれたのでした。

人びとにとって、一遍たちの「念仏」は、救いの喜びの挨拶であった、と思います。


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念仏札をもち念仏を勧める一遍上人

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「南無阿弥陀佛 決定往生六十万人」の念仏札

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四条京極の釈迦堂における「踊り念仏」の盛況

by francesco1hen | 2011-08-09 18:51


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