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2012年 06月 14日

曹洞宗 大泉禅寺  ー 禅について ー

(1)曹洞宗 大泉禅寺

東京都町田市の小山田緑地の近くに、大泉禅寺という立派なお寺があります。鎌倉武士の小山田有重が承安元年(1171)に居城を構えたところに大泉寺が建てられたといわれています。

大泉禅寺は、安貞元年(1227)に小山田五郎行重により創建されました。今日では重厚な山門と中門を持つ寺院として注目されています。

曹洞宗 大泉禅寺  ー  禅について  ー_b0221219_16202086.jpg

山門を入ると、前方に中門が見えてきます。
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中門のおくの階段を上がったところに、コンクリート造りの豪壮な本堂があります。
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豪壮な木組みの中門の内側から山門を眺めて見ると・・・
曹洞宗 大泉禅寺  ー  禅について  ー_b0221219_1705634.jpg

禅寺のよさとでもいいましょうか、たいへん清々しい雰囲気でした。


(2)禅について

東洋的な瞑想の基本は、ヒンドゥー教の伝統の中で生まれたヨガの行法のなかにあります。
基本は「調身」「調息」「調心」の三つです。ここから瞑想の三段階に入ります。

(1) dharana 凝然(ぎょうねん)=精神の集中に努める。
(2) dhyana 静虜 (じょうりょ)=静まり、澄みきった状態になる。
(3) samadhi 三昧(さんまい)=対象だけが光り輝く状態に入りそこに止まる。


これを禅の方でいうと、「結跏趺坐」(座禅を組む)、「息を整える」(呼吸し、雑念・妄想を捨棄する)、「無我唯有仏」(仏我一如)・「空無悟達」の境地に入る、ということになります。


「禅」をサンスクリット(梵)語で、 dhyana ディヤーナ  といい、「静虜」または「定」と訳しています。

すでに述べたように、釈迦以前からの行法です。簡単にいいますと、迷いを断ち、感情を鎮め、心を澄みきらせて、真実・真理を体得することを目指します。また、精神を統一して真理を徹底して見極めること、ともいわれています。

「禅定」という言葉も使われます。これは姿勢と呼吸を整え、心を一つの対象に集中している状態をいいます。


ちなみに、カトリックの神父たちのあいだでも禅のすぐれた行法に注目し、座禅における瞑想を自分たちの霊性(宗教生活)に活かしている人が多いようです。

もっともカトリックでは、その霊性において meditation (黙想)と contemplation(観想)という霊性の伝統を持っています。


なお今日では、座禅は心理学的、精神身体医学的見地から見て注目すべき点があると考えられ、この方面からの研究も進められています。


一方では、禅宗は禅宗美術として日本の文化に及ぼした影響は大きく、すぐれた貴重な要素となっています。

禅宗寺院の石庭、禅僧の書、墨絵、禅宗寺院建築、茶室や茶道は、禅僧村田珠光に始まり、それは禅の精神にもとづいていると言われています。

茶道を大成した千利休においては、キリシタンの文化に出合い、さらに独特の世界が広がり深められました。







by francesco1hen | 2012-06-14 18:43


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