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2012年 11月 18日

[ 2 ] エウローペーの誘拐

  ギリシア神話と叙事詩から

ヨーロッパの美術観で《 エウローペーの略奪 》とか《 エウローペー誘拐 》という題名の絵をよく見ます。

b0221219_15503189.jpgこの絵は、ルネサンス時代にヴェネチアで活躍した巨匠ティツィアーノの作品です。








ギリシア時代、ヘレニズム時代、ローマ時代にも絵画的意表が好まれました。
左から、ギリシア陶器赤絵、浮き彫り(レリーフ)、モザイク。

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これらの絵画的表現は、オリュンポスの主神ゼウスが、フェニキアの王アゲーノールの若く美しい娘エウローペーを誘拐していく情景を描いたものです。

あるとき、美しいエウローペーが、うら若い娘たちと浜辺で遊んでいると、ゼウスが、白い皮の優しい眼をした雄牛に化けて浜辺にあらわれ、ゆったりと座りました。エウローペーはその美しさに見惚れ、じょじょに馴れ親しくなりました。そして、思わずその雄牛の背中に乗りました。
すると、たちまち、ゼウスの雄牛は彼女を乗せたまま沖へと泳ぎだしました。驚きのうちにもエウローペーは、片手で角をおさえ、片手は背において身をささえました。彼女の衣はひらひらと海風にひらめきながら、うしろの方に流れていきました。エウローペーをのせた雄牛のゼウスは、はるかな海を渡ってクレテー島に上陸しました。そこで、エウローペーは歓びのうちにゼウスの愛を受けて、三人の息子を生みました。


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一方、エウローペーが失踪して後、国王アゲーノールは大いに怒りかつ心配して、三人の息子たちに世界の果てまで行ってでもエウローペーを探しだし、連れて戻るまで帰国するな、と厳命しました。ところが、ゼウスが隠したエウローペーを人間が探しだすことなど出来るはずがありません。
三人の息子たちは方々に散っていきました。そのなかでも長男カドモスは、アジアからボスポロス海峡を渡って、ボイオチア地方のテーバイの国王になりました。そして、彼は多くの子供に恵まれました。そのなかの娘セメレーは、のちにゼウスに愛されることのなりました。


「なぜ、ヨーロッパなのですか?」

雄牛のゼウスが、エウローペーを背中に乗せてヨーロッパ中を駆け回ったので、その地方はエウローペーの名にちなんで、「オイローパ」とか「ヨーロッパ」と呼ばれるようになりました。

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                  * 次回のテーマは、[ アポロンとダフネ ] です。 *









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by francesco1hen | 2012-11-18 17:15 | Comments(0)


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