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家田足穂のエキサイト・ブログ

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2018年 08月 18日

《 手が生み出す 木彫の世界 》  清里の森 彫刻ギャラリーGakou にて


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〈鳥のように〉海でも空でも何処でも駆け回ることができるような大きな翼、大きな帆、それに魚の尾をもつ船をイメージして造りました。(作者のことば)




[ 手で見る 小原二三夫 x 目で見る 桑山賀行 展 ]

 小原二三夫さんは、1952年青森県十和田市で、全盲の視覚障害者として生まれました。以来八戸盲学校・高等部・関西学院大学社会部を経て、現在は日本ライトハウス情報文化センターに勤務しておられます。

2013年「桑山賀行と土曜会 第22回手で触れて見る彫刻展」会場で、桑山賀行氏から木彫制作を勧められ、2014年の「桑山賀行と土曜会 第24回てで触れ見てみる彫刻展」に木彫数点を出品して、以後毎年出品されています。

この度は、「手で見る 小原二三夫 x 目で見る 桑山賀行 展」を清里の森 彫刻ギャラリーGakou で 2018年5月2日(水)から6日(日)まで開催。6月から10月までは第1週の土・日に開館されています。

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    〈落ちる〉

「作者のことば」 
 歩道をブロック塀沿いに歩いていて、突然左脚が落ち、右膝だけでほとんど全体重を支えている情景を作品にしてみました。右膝の激痛のためショック状態になり、救急車が呼ばれました。前にあるのはストレッチャーです。


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     〈笛の音〉

 「笛の音」の笛を吹いている人は、レリーフなので充分に作り込めないと思って、立体で作ってみました。

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    〈なかよし〉

 2人の子どもが、なかよくシーソーのようなものに乗って、手をつないで揺られているところをイメージして彫ってみました。シーソーのようなもののどちらか一方の端を押さえると揺れます。こんな風景、見られるのでしょうか。

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    〈 考える II 〉

 船の形に似せた台に座し、頬杖をついて考えている姿を、磨崖仏のように彫り込んでみました。彫り込むのはなかなか難しかったのですが、磨崖仏には憧れています。


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     〈囚われの身〉

 前に向かって進もうとする人が、後ろから多くの目で監視され、手で押さえられ、ぎゅっとつながれている、そんな姿をイメージして作ってみました。このようなイメージは、若い頃から持っていました。

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     〈どうぞ〉

 この子のひろげた手に、なんでも「どうぞ」と言ってあげたくなるような、そんなイメージで作ってみました。大きな作品を作った時に出た端材で作りました。


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    〈風:なびく・ゆらぐ〉

 セット作品。風になびいたり揺らいだりする姿をイメージして彫ってみました。触るとゆらゆら揺れますし、2つを一緒に回してみても面白いです。
 このセット作品は、一つの円柱を螺旋状に2つに切り分けて作ったものです。出き上がるまでは「難産」でした。

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      〈かにさん散歩〉〈合掌〉 〈花風車〉

〈合掌〉地に座し、力強く、思いを込めて祈っている姿です。全体の形は、八戸の是川縄文館にある国宝の合掌土偶のレプリカに触ったときの印象を参考にしています。
 頭の後ろにあるのは、合掌している小さな手3つです。


                    *


手で見る 小原二三夫さんの木彫作品は以上のようです。生き方の色々な経験から生まれた作品の数々でした。




by francesco1hen | 2018-08-18 17:02


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